同行三人

後期高齢者のお遍路です

17番井戸寺から地蔵院へ

井戸寺へ600m

 前回の遍路から1年以上が過ぎてしまった。実は去年の秋に一度計画したのだが、妻の足の調子が悪くて断念したのだった。

 今回は1日の行程を短くして無理なく歩こうと決めた。荷物をできる限り軽くするために、徳島駅前のホテルに4泊して、交通機関を利用する。

 5月8日、新幹線と高速バスを利用して徳島駅前へ、ホテルにチェックインしてから夕食は近くの韓国料理店で。

 

 5月9日、徳島駅前の VIE DE FRANCE という喫茶店でパンとコーヒーの朝食。「列車は何時に出るの?」「7:20、次が8:11」「まだ2分あるじゃない、間に合うよ」「間に合わないよ」・・・慌ててお金を払って飛び出す。自販機で切符を買って、入場するといきなり2番線。あれ? 1番線はどこ? あっちだ、それ急げ、あ〜! 列車が出ていく! 「あなたがのんびりしているから!」と怒る妻。50分待って、8:11発の徳島線前回最後の観音寺に近い「府中(こう)」駅へ。ここから井戸寺に向かう。1.3kmくらいだろうか、17番井戸寺に無事到着。

 

井戸寺 仁王門

 仁王門から入ると、境内には弘法大師が一夜で掘ったという「面影の井戸」がある。

 

面影の井戸のある日限大師堂

 

面影の井戸

 井戸を覗き込んだら、はるか下の水面に私の影が映った。これで無病息災が叶うという。境内にはスズメ大師という比較的新しい像があり、そのためかスズメが多い。

 井戸寺を出て東に向かう。しばらく行くと交差点にこのあたりの案内板が立っていて、その周囲にいい香りの花が植えられていた。

 

井戸寺周辺の案内図と花

 どんどん歩いていくと大きな橋を渡る。中鮎喰橋である。渡ってすぐ右に曲がる。川沿いの道を歩く。車の多い道だが、歩道が整備されている。しばらく歩いて鉄道を渡り、上鮎喰橋のたもとで広い道を渡る。ここで左折するべきところだったが、歩道があるのでまっすぐに行ってしまった。すぐに左に降りる道があったので降りていく。自転車を自転車を引いたお婆さんに道を尋ねたら、親切に教えてくれて、遍路道に戻ることができた。ここからは「地蔵越え」遍路道である。18番恩山寺まではまだまだ遠い。別のおばさんが「恩山寺までまだ8時間だよ」と声をかけてくれた。

 もちろん、今日は恩山寺まで行くのは無理なので、地蔵院回転場というバス停で今日は打ち切りとする。バスの時間まで1時間以上もあったので地蔵院池まで足を伸ばす。といっても数十メートルだが。

 

地蔵院池、向こうに地蔵院が見える。

 この湖畔にベンチと机があって、その周りにダンベルやメガネが置いてあった。さらに机の下には大きな双眼鏡がぶら下げてあった。すぐ横に車が止まっていて、運転手が餌を投げていて、スズメがたくさん集まっていた。地元の人たちに愛されている場所なんだろうな。机の下に手頃な竹竿が転がっていて、妻が一眼で気に入ったのでいただいていくことにして、汚れを水で洗った。

 

ベンチのすぐ横にあった木彫の像

 バスで徳島駅前まで戻って、今日のお遍路は終わりである。今日の夕食は麺王という店で「徳島ラーメン」を食べてみた。コッテリと濃厚なラーメンだった。